夜泣き鳥

夜分に体調が最悪となり、もう少しで救急車を呼ぶところだった。

かつてないレベルの激痛。

タクシーで夜間外来に駆け込む。

レントゲンだけじゃなくてCTスキャンもやるっていうから、流石に不安は隠せず。

取り敢えず主原因らしきものは解ったので、1日分だけ薬を貰って帰って来た。

明朝の状態如何に関わらず、明日もまた来いとのことだ。

薬を飲んで、よーやく症状が落ち着いて来たわ。精神的にも。

しばらく薬を飲めば、それで大丈夫だよな・・・。

・・・。

全く普段から死ぬ死ぬ言ってる癖に、このザマだよ。

CTスキャンをやる時、棺桶に入れられるような気分になった。

まだ何も始まってないのに、何も始まらないまま終わるのかって。

素直に心の底から、自分はまだ生きたいと思った。

死んで楽になることより、生への渇望が勝った瞬間。

そんで家に帰ってmixiを開いたらさ、料理長が美味そうなカレーをアップしている訳ですよ・・・何かちょっと感動したね。

きっと、あいつのカレーは見た目通り美味いだろう。

この世界には自分がまだ食べたことのない料理や、見たことのない景色など。私にとって未知なるものが、それこそ星の数ほど在るという事実を前にして、こんな簡単にくたっばっちゃあ居られんのですわ。

やり残していることに本気を出すなら、スケジュール帳は瞬く間に埋まってしまう。