誰のものでもない

何かが変わったことで、好きなものが好きでなくなったとしても。

元に戻れよ、自分が好きだった頃のように・・・というのは、エゴだね。

好きでなくなったとしても、代わりに誰かが好きになることもあるだろう。

誰かが嫌いになったとしても、代わりに私が好きになることもあるだろう。

全てのものは、誰にも専有する権利はない。

特定の人間の所有物にしていい訳がない。

どこまでも自由で、縛っていいもんじゃない。

物理的な意味でじゃなくて、精神的な意味においてね。

遅かれ早かれ多くのものは、誰かのもとに収まる定めだ。

形式上、人の手の中に入る。そのこと自体は仕方ない。

森羅万象とは変容の途上でしかなく、今この瞬間に感じているものは、やがて移りゆく束の間の姿ということになる。

変化した先まで、今までと同じように好きでいる必要はない。

あくまでも、今の気持ちを大切に。

自分が抱き締めなくても、他の誰かが抱き締めてくれるだろう。

初めから、誰のものでもない。