普通に生きて普通に死ぬ。それだけ凄いことを普通にする

昔の恋愛を思い出すと、何で俺だけが普通に生きてこられなかったのかっていう事実に打ちのめされ、普通に死にたくなる。普通に生きられなかったから普通に死にたくなる。普通じゃなかったというのはもちろん恋愛に限った話じゃない。そんなことは100ある異常の内のたった一つの要素でしかない。生まれ持った体から脳のレベルから何もかも普通じゃない。その後の人生、出会ってきた人間たち、すべてが異常。

普通が一番だ。幸せとは、巨万の富を手に入れることでも、大きな社会的成功を収めることでもない。最初から最後まで普通に生きることだ。

ただ普通に生きたかった。それだけを望んでいたのにな。

幸せはいつも、手を伸ばしても届かない位置にあった。

追い求めるほどに、遠ざかる背中。