普通

近所のスーパーに行ったら、母親が6歳くらいの息子に「障害!障害!」ってキレながら何度も言ってて戦慄したわ。

最近はNHK発達障害の特集をやったりして、昔はただの「変わってる子」で済まされてたのが実は歴とした病気なんですってのが少しずつ知られてきてはいるけど、よもや親の側が実の子に対して「障害!」という誹りを与えるとは信じられん。何という世の中。

その親子は一分くらいしか傍にいなかったから詳しくは知らんけども、特定の何かに対して強い執着を示す息子に対して母親は激烈に苛立っていたようだ。その強い執着に対する侮蔑の言葉として障害というフレーズを用いたらしい。

仮に、普通という概念に対する対義語を障害とするならば、実の子に向かって何度も何度も「障害」という言葉を投げかける親は果たして「普通」なのだろうか。

普通って何でしょうか。僕は自分が普通とは全く思っていませんが、世のマジョリティが「普通」とも思っていません。僕も含めて「異常」な人たちが大多数だと思ってます。あなたも特定の何かや人に依存や執着をしていますよね?酒、タバコ、ギャンブル、ゲーム、異性、その他あらゆる娯楽や趣味や快楽。病名が与えられていないからって普通じゃない奴なんて山ほどいるからね。法に触れないからって普通じゃない奴なんて山ほどいるからね。人の振り見て我が振り直せ。君の普通は人の異常、人の異常は君の普通。世の中には色んな人間がいる。あなたもその色んな人間の内の一人。決して安易に「自分は真っ当な普通の人間である」などと過信しないことだ。

ほんとは普通に生きるのが一番むずかしいのにね。