似てるけど、どこか違う

葬式で若菜さんの職場の近くまで行ったけど、当然のように何もなかった。そりゃそうだよな。あの人やっぱり、俺の人生に何の関係もない人だったんだろうか?あれだけの衝撃があり、2年以上忘れられなくても?

最近はカナさんと話すのことが楽しくて、少し忘れそうになる。完全に忘れた日はただの一日もないんだけどさ。カナさんも変わってると思うけど「私、普通の女の子なんで」発言があったので、普通の子なんでしょうね。たぶん。何がどう普通なのか知らんけど。変人ばかり好きになる俺としては、牽制を仕掛けられた感じだ。

普通/変人。何が違うんでしょうね。俺は感覚で解る。少し話せば解る。

変わっている云々というより、俺と近い周波数を感じる。「あ、似てる」って思う。それを俺は勝手に自分と紐付けて変人呼ばわりしている訳だが。申し訳ないね。勝手に同族扱いしてしまって。でも俺はそういう区分けしか出来ないんだ。

普通は普通として厳然と存在する。所詮は社会の平均値に過ぎない訳だが。

でも普通の人って面白いかね?俺は少し変わってるくらいが好意を持ちやすい。

平均値に近付くほど、のっぺりとしたつまらん人間に感じる。

ああ、でもカナさんは俺だけのもんじゃない。あの子は何だか知らんが男女問わずグイグイ突っ込んでいくタイプなので、俺もその中の一人に過ぎない。話した総時間は俺がダントツかも知れんけど。カナさんが俺だけを特別に思っている可能性は低い。そもそも結婚願望の強いカナさんと結婚しない宣言をしている俺じゃ噛み合ってない。残念だけどさ。まぁ、人生そんなもんだよね。