詩でも書きましょうか〜その8

きっと

嫌な夢を見て真夜中に目が覚め 思い出したくない過去に涙が流れてた
窓を少し開けて軽く深呼吸 私を見つめる まんまるなお月様

時計の針が十二時を回ったら 今日という日はもう帰ってこない

ヘンテコなパズルのピースを一つだけ渡されて いつの間にか始まっていた物語
どこへ行くも自由と言われても 何をするも自由と言われても 迷うばかり
白紙のページを気が向くままに歩いてたら 足跡が人生という絵を描いていた
こんなおかしなピースに合う人が この世界に本当にいるのでしょうか

浅い眠りを破るヒステリックなベルの音 始まりはいつだって唐突
明け方に降り始めた雨は だんだんと強くなっていく 梅雨の日常

お気に入りの傘をどこかに置き忘れ 安物のビニール傘をさして

永久に解けそうに無い知恵の輪を放り投げ 開けずにいた扉の前に立った
昨日の続きのように今日があったけど いつもと違う今日が欲しい
ためらいや不安は最初だけ 始まってしまえば後はもう勢いに任せて
待つことを止めて踏み出す勇気 扉の取っ手をそっと回して・・・

新しい日々はただ眩しくて 見るもの全てに興味を覚える幼子のように駆け回る 
そうして あなたに出逢った

探し続けているものが今の世界に無いのなら 次の世界の扉を開けばいい
一つの世界に囚われていた私は ようやくこの場所に来ることができた
欠けたパズルの相手を求めて旅する 人生という不思議な物語
人のあたたかさにふれるために 私たちはきっと多くの涙を流すのでしょう