詩でも書きましょうか〜その10

流れ星

華やかな花火の音に背を向けて 人込みの中を進んでいく
どこか静かな場所を目指そう 二人の足音が頼り無げに響く

暗い夜道で確かなものは 君の手のあたたかさだけ

流れ星が儚げに通り過ぎた 誰かの命が終わったのかな
流れ落ちる星のように命も限りある
この空を翔ける時間は 瞬きをしている間に終わってしまう
淡い雪のように消えていく

少しずつ読み進めていった 物語の続きはどうなるのか
自分自身の話だというのに 何一つ解りはしないけど

この世界に刻みつけていく 今日も生きていたと

流れ星が静かに流れていった 誰かの願いは叶うのかな
願いを考えている間にも星は流れていく
いくつもの夢や祈りが空へ 僕はもう今のままで十分だ
君の頬にそっと手をふれる

闇がなければ星は見えない 存在にさえ気づけない 
そんな僕らのために夜はある

流れ星がやさしく零れていった 新しい命が生まれたのかな
長い時間をかけて遠くから流れてきた
宇宙の片隅にあるこの青い星で 君とめぐり逢う為に
それがたとえ僅かな一瞬なのだとしても