灯火

通夜。

私は朝まで、線香の火を守っていた。

線香の火が燃え尽きていく様は、人生そのものだと思った。

長さは、誰もが違う。短きにせよ、長きにせよ、生まれた瞬間に火は灯される。

そして、いつかは燃え尽きて灰に還っていく。

精一杯の泣き声を上げながら、私達は生まれて来たんだ。

生まれて来たんだ――――