お気の毒ですが、冒険の書は消えてしまいました

世界が詰まらないんじゃなくて、自分が詰まらない人間になった。

本当はただ、それだけの話なんだよな。

面白さというのは、宝探しみたいなものだ。

世界各地を自分でめぐって、自分で財宝を掘り当てる。

能動的に発見しようとする気概がなければ、何も得られない。

もちろん金銀財宝ってのは比喩だけど、世の中に面白いことはそこいら中に隠されていて、いつか誰かが見つけてくれる時を待っている。

別に大海原に漕ぎ出さずとも、日常生活の冒険って訳だ。

子供の頃に毎日が楽しかったのは、自然体でそれが出来たから。

世界(当時の行動できる範囲ということだけど)を駆け回って、日々新たな発見をしてそれが感動を生み、躍動的なバイタリティとモチベーションに繋がっていた。

年を取れば取るほど、未知なものが少なくなり、全ては当たり前になっていく。

何もかもが当然になった時から、一切は単なる作業と成り果てる。