時の語りを聴いている

根深い苦しみに蓋をしても、依然として苦しいだけだから。

とにかく癒えるまで、時間をかけていくしかない。

一朝一夕で、さらっと解決してしまうものでもないのだから。

ただ、ただ、時間が必要。そういう時もある。

怪我を負った小動物が、身動きせずに傷の治りを待つように。

静かに、静かに、時間が過ぎていくのを眺めていればいい。

いずれ時が満ちて、歩き出す日が来るだろうから。