虚空の城

「どうしたもんかねぇ・・・」って、年中言ってる。

どこにも辿り着かない想いを抱えながら、ぽつねんと呟く。

いつだって他人は解ってくれない。

当然だ。解ってくれたら、それはもう他人じゃない。

他人は別個。私とは違う個体。

解ってあげる振りは出来るけどね、何となく。

それでこっちも解って貰えた気になって、笑うんだ。

そんな繰り返しなんだ。

ああ、何と無益な。

虚しさだけが、人知れず積もっていく。