本来、すべての物事には何の属性も付いていない。
好きとか、嫌いとか、勝手にペタペタ属性シールを貼り付けているだけだ。
何を見て何を感じるも、本来は自由。
無属性に意味を付与できるのは、人間だけだから。
勝手な定義と思われても、定義しないことには生きていけない。
私が生きやすいように意味付けをし、区分し、細分化していく。
白紙だった世界は、パズルのように嵌め込まれた断片の集合体になる。
そうして複雑化した自分だけの世界で暮らすのだ、他人と解り合えないのは必定。
どのピースを見落としても、全体の絵としては不完全だ。
一部だけを見て万事を解った気になるのは、愚の骨頂と言わざるを得ない。