夜空に光る星のように

やっぱりね、「善く生きる」ってフレーズがむかつくのは、完全に独りよがりだからなんだよな。

善は自分にとってだけ善。悪は自分にとってだけ悪。

相手から「本当に頼むから、これをこうしてくれ!」って懇願されたことをしてあげるのは、その人にとってだけは善かもしれんけどな。

大体の「良かれと思って」てのは、そいつの感覚の中の話でしかない。

万人にとって、共通の感覚では決してない。

善の押しつけほど、腹の立つものはない。

他人にも要求してくる「これが正しいんだから、お前もそうしろ」など最悪だ。

自分が何を思うかは勝手だ。

自分が何を信じるかは勝手だ。

それを押し付けなければ。

それを強要しなければ。

私は、私にとってだけの正しい道を歩く。それでいい。

私は、私の決めたルールを守っている。それでいい。

人には、人の数だけ独自の基準があるんだ。

夜空に無数の星があるように、唯一のものと認めてあげれば。

人もまた、その輝きを失うことはない。