孤独が人を強くするとはいっても、強くなって何の意味があるのだろうか。
先細って尖り切ったものは、簡単に折れてしまうのではないか。
神経を尖らせていく強さとは、そういうものだ。
孤独に苛まれている間、人は柔和になれない。
本当の強さとは、柔らかなしなやかさを指すのであって、血走ったようにキリキリした今にも自壊しそうなものではない。
孤独が部分的に人を強化しても、柔らかさが手に入らなければ意味がない。
受け流す強さ。形に拘らない強さ。相手によって自分を変化させられる強さ。
究極は、水。
高いところから低いところに流れていくような、一見すると愚かしくも感じてしまう、そんな自分で良いのです。
他人には馬鹿にされるくらいで、ちょうどいい。
柔和な精神で日々を暮していけるなら、それでいい。