今自分の立っている場所から一番遠い場所というのは、何も世界の果てなどという大層なところではなく、自分の真後ろである。
けれども、今後ろを振り向いたところで、そこには何てことはない景色が広がっているばかりである。
結局はまた地球を一周して同じ場所に辿り着くとしても、人は前を向いて歩くしかないのだし、時を経て辿り着いたその場所は、かつてとは全く違う風景として映ることだろう。
四の五の言わずに、歩くのだ。
歩けば解ることもある。
進めば解ることもある。
朝と夜を繰り返し、四季がめぐっていくように、すべては流れの中にある。
人もまた留まることなく行くが良い。