あと、もう少し

あともう少し生きれば、きっと何かが変わるんじゃないかと思って必死にしがみついてはきたけど、状況は日々刻々と悪化の一途を辿るばかり。

何がどう、あともう少し何だ?

俺が生きねばならん理由は何だ?

俺が産まれてきたことの理由は何だ?

俺の使命とはいったい何だ?

何のために、こんな苦しいことばかりがあるのだ。

精神を中庸に保つことさえままならん。足らん足らん、喰い足らん。悔いても悔いても、悔い足らん。好いても好いても、きみ好いとらん。つねならん。くだらん。くだをまき、ただ目ばかりが爛々。段々だんだん、どうでもよくなる。淡々たんたん、どうでもよくなる。良くなる好くなる兆しなし、善くなる佳くなる萌しなし。闇閉ざし、光なし。日差しなし、晴れ間なし。碌でなし、人でなし。運なし才なし金なし、無くなる亡くなる失くなる、どうでもよくなる。それでも生きねばならんと、人は言うが。苦労知らずの人は言うが。そこまで言うか。それなら言うか。俺も言うか。何とでも言うなら、何とでも言ってやる。何度でも言ってやる。

この苦しみ、お前には解るまい。

今日死んだ子供の代わりに、俺の命を代わりに持っていけ。俺はいつ死んでもいい。