真夜中の渚

波のように、不安は押し寄せる。

懸命に築き上げた砂の城を、少しずつ浸食していく。

月はただ闇を照らす。真っ白な雪は失ってしまった何かを思い出させる。

星々は遥か遠い光を届ける。めぐり続ける、悲しみの歌。

この宇宙が最後に見る夢が、どうか幸福なものであるように。