持っているということは、持っていないことと同じ

何てことない“普通”が“特別”になると、失うことを怖れる。

失う痛みと、手にする歓び。

この世界を、白で塗り潰してしまいたい。何も存在することのない世界へと、変えてしまいたい。

私は確かに此処にいる。進もうが、逃げようが、不貞寝していようが。

この宇宙にも、私にも、別に意味はない。

何かを持っていても、何も持っていなくても――――