土曜日の忙しい時に、人件費を削られて(しかもホールだけ)かなり苛立っていた。
仏のシズクは、遥か彼方に消し飛んだ。
日曜の朝は、あの子と週にたった一度だけ逢える日。
夏場の休日は、早朝から入店が続くんだわ。
一生懸命、健気に頑張っている姿を見たら・・・自然と料理を運ぶのを手伝っていた。
以前は時間外労働なんて、1分たりともしたくない人間だったのにね。
気分的には、そのままずっとタダ働きしても構わない感じだった。
単独作業が圧倒的に得意な(要は、他人と協力したくない)私はともかく、華奢で細腕の女の子に、この仕事量は酷だな・・・しかも、6時から10時まで、たった1人でやるんだぜ?
本当に、真面目ないい子。
頑張り屋さんだし、健気すぎて泣きそうになる。
深夜に感じていた怒りは、どうやら静まってしまった。
自然と笑顔になってしまうような、心の充足感に満たされたね。
あの子とずっと一緒に居たら、自分の人間性が変わってしまうな。