現実

月さんはこの1週間、献血のボランティアに行っている。

献血をすると、血液検査もやってくれるから。

健康診断をすっぽかした私には、ちょうど良い機会だと思い。

電車に揺られて、行って来た。

そしたら、3日以内に薬を服用した人は、献血したらダメなんだと。

今私が置かれている状況の、現実を思い知った。

病人は、社会の役には立たんという事。

勝手な被害者意識だけど、世界から疎外されている気がした。

長いこと飲んでなかった薬を飲み始めた理由は、2つ。

1つ目は、店長とガチ喧嘩してブチギレてしまった事があり。

流石に、不味いと思った。

情緒がまた、急激に不安定になって来てるって。

2つ目は、月さんとの関係を絶対にしくじりたくないから。

100%の私で、あの子と向き合いたい。

受付の所から、遠目に月さんの頑張っている姿が見えたよ。

すぐに踵を返して、帰って来たけど。

唯それだけでも、今日は行って良かった。

私が全ての病から解放されて、薬が残らず不要になったら。

いつか一緒に、献血に行こうか。