月とシズク

気持ちが、ぐるぐる。

デートの翌日だってのに、メールは送らず。

週に一度しか会えないバイトでは、ろくに話さず適当な扱い。

あの子が悪い訳ではない。

非は全て、私の方にある。

最初の頃は、嬉しくて馬鹿みたいに舞い上がっていた。

けれど――会えば会うほど、話せば話すほど、浮き彫りになる格差。

あの子は優秀なんだ、私とは出来が違う。

このまま順当に進めば、明るい未来が待っている。

それに比べて、私はどうだ?

明日の身も危うい、ロクデナシ。

月とすっぽん。

要するに私は、生きる価値も無い屑ってこと。