NPCとの対話

日々とはつまり、「何言ってんだコイツ?」の連続である。

ほとんど毎日、何かに対して納得せず了承せず了解せず、腑に落ちないモヤモヤを抱えながら、私は暮らしている。

腑に落ちず得心できないとは、怒りと同義である。

そういう日々の中に身を置いては、ストレスが溜まる一方でしかない。

やはり自分を正義としてそれを基軸に生きようとすれば、必ず衝突する。

当然のように自分という存在はこの世界にたったの1人しかおらず、後の人間は全く別の存在であるからに他ならない。

思考や感性の似か寄りはあるにせよ、世界人口分の差異があって然り。

言葉を尽くせば解り合えるなどと、あまり愚直に考えない方がいい。

だから私は最近、NPCと話しているんだと思うようにしている。

別に解り合うために言葉を交わしている訳ではなくて、純粋に情報を交換するために、私は今言葉を発しているんだと割り切る。

自分の言動によって相手を変えることは、絶対に出来ない。

端っから出来ないと悟れば、何もイライラしてヤキモキする必要はない。

RPGでいえば村の入り口に立っていて、「ここは〜の村だよ」と言っている村人Aと同じなんだと思えば、どうということはない。

そりゃ、言うことの複雑さはゲームの比じゃないけど、大本は一緒だ。

もうね、千差万別の人間性を受け入れるには、これくらい割り切った方がいい。

気が狂ってしまうよりは、その方がいい。

この世界のどこかには、本当に自分の聞きたい話、本当に自分が聞きたい情報を与えてくれる人もいるかも知れない。当然どこにいるかは解らないけど。

稀のアタリくじを引けない限りは、話半分に聞き流せばいいやね。

どうせ言うことは、今日も明日も変わらない。