一般常識という旗を掲げて、その実は個人的な私見を吐く。
そのこと自体は、仕方ないことのように思える。
誰だって、自身の信条や信念があって然り。
いつの間にか個人的な真実が、世の理と掏り替わってしまうのも致し方ない。
けれども一般常識というのは、曖昧で解釈が多岐に渡る概念なのも事実。
一般常識と言いながらも、どこかで一個人の私見に過ぎないのだと自覚しておいた方が健全なのではないか。
無自覚な正義感は、狂気と紙一重。
その正義はふとした瞬間に邪悪へと翻る、非常に危ういもの。
この世に絶対はない。
単一の面だけを見て物事を決め付けるのは、浅薄で愚かだ。