好きなことを好きなだけ

確かに、甘美な響きではあると思う。

「好きなことを好きなだけ」という言葉を聞くだけで、ときめくのは事実。

でもやっぱり何でしょうね、どこかで飽きるんでしょうね。

いくら嬉しいことも、永続的に続くことが保証されているなら普通になる。

それが代わり映えしない日常であり、当然のように過ぎていく光景ということ。

全く同じことの繰り返しとは、ルーティンな単純作業に等しい。

飽きるというのは、人生を退屈に過ごさないための本能にも思える。

新鮮味を感じる快感は、非常に得難いものだ。

この地球の広大さから考えても、多くのものを知らずして終わるのは勿体ない。

一生出会わないものが殆どかも知れないが、一生飽きないだけの多様さがある。

退屈や鬱屈を打ち破るには、未知なる扉を開くしかないのだろう。

失った新鮮味は、未だ見ぬ世界と共に待っている。