ドラえもん評

子供の時に笑ったように、大人になっても同じように笑える凄さ。そして大人になってから解る、アダルティなネタの仕込み。

初期のドラは、のび太よりもぶっ飛んでる。ダブルボケのコンビが織り成す予測不能なドタバタギャグは、抱腹絶倒。もはや、表情を見ているだけで笑いが込み上げてくる。

後期のドラは物分かりの良すぎる保護者役になってしまったが、その分ストーリーはSF(少し不思議)に特化した、想像力がこれでもかと刺激される名作が多い。

忘れがちであるが、あくまでもドラえもんという作品の根幹は、のび太がしずかちゃんと結婚する未来を掴むために奮闘する成長物語であって、どこぞの評論家気取りが偉そうに指摘するような、子供を甘やかして駄目にするような作品ではない。

ドラえもんの道具は、のび太が成長するための切っ掛けに過ぎず、いつだって最後は自分の力で乗り越えて結末を迎えている。

等身大の少年が拙くも奮闘するからこそ、私は大人になっても思いっきり笑って泣ける作品なのだと思っている。