2014-03-19 人間失格評 道化として生きるしかない男の、憐れな生涯。 鉄棒で失敗したふりは、「ワザ」と見抜かれ。 血痰のふりは、「ほんとうかい?」と見透かされ。 それでも自己を偽って生きるしかない。 “世間というのは、君じゃないか” “ただ、一さいは過ぎて行きます” 脳裏に刻まれる、象徴的なフレーズの数々。 何度読んでも身に染みる、珠玉の一冊。