無駄

無駄には無駄の美学があるが、基本的に私は無駄が嫌いである。

ネットで文章を漁っている時も、無駄が多いと感じる文章は流しで読んで、散らばった要点を拾いながら、最後の〆だけを丁寧に読むパターンが多い。

本当に言いたいことは大体が最後に書いてあるし、別にそこだけでも良いのではないかと思わざるを得ない。要するに、前置きが長すぎる。

予備知識のない第三者が解るように情報を盛り込みたい気持ちは理解できるが、そうすると文章は必然的に長くなっていく。長くなると、無駄が増える。

だから私はあまり具体的な「こういうことがあった」という事柄を書かず、いきなり感想から入ることにしている。

こういうことがありました→なので、こう思いました。という形式ではなく、こう思いました→こう思いました→こう思いました、の繰り返し。

個人的な忘却防止で詳細を記すこともあるが、日常的に関係のない人が読むにあたっては、庶民の私生活など全くどうでも良いのであって、重要なのは何があったかよりも、何を感じたのかという方だろう。

無駄を削り取った先に見える、生粋の本質だけを私は描きたいと思っている。