価値の話

価値に一定の普遍性はあって然るべきだが、かといって万人が同じものを見て同じことを感じなければならない訳ではないし、もし万人が共通の価値観によってのみ共生しているのだとしたら、そんな世界は狂っているだろう。

特に作品の解釈について「絶対に、これはこうなんだ!」などと言われると、途端に私はしらけ切ってしまう。

いや、それはお前の頭ん中の話だからさ。

仮に99人がそう思っても、私1人だけでも違うと思ったら、それは明らかに違うのです。もちろん、私の頭ん中ではということだが。

だから私は、あまり他人の感想やレビューを読まない。絶対にイライラすることが解り切っているから。

何度でも言おう、唯一無二の正解など存在しない。

そもそもアレだ、国語のテストで「この時の筆者の気持ちを答えなさい」みたいな問題を作るからダメなんだ。

たかだが4つの選択肢から登場人物の心境を選べるか?無理に決まっているだろう。

何となく答えっぽいものがあったとしても、それはどこまでいっても答えっぽい何かでしかないのであって、唯一無二の正解ではない。

もっと、もっと、自分の率直な感想を信じなさい。

ただ一つそれだけが、自分の中での解答になる。

他人にバツを付けられても、君がマルだと思う限りそれはマルなんだ。