終わりの空、始まりの海

すべての出来事に対する虚しさの根源は、何もかもがいつか終わると知っているからであり、それが避けようのない事象であると明確に理解しているから。

とはいえ、残りの人生が無意味だからもう逝くわという訳にもいかず、どうにかこの虚しさと折り合いを付けながら、生きていくしかない。

終わると知っているから、小説が読めないか?

終わると知っているから、映画が観られないか?

本質的には、それと同じことなんだがなぁ。

人は何かを経験する。そしてそれは、いずれ終了するという話。

何かが終わらなければ、何かが始まることもない。

もっと嫌なことが始まるのか、もっと良いことが始まるのか、それは解らないが。