真夜中の物語

追いかけても追いかけても逃げていく月というよりは、初めから距離が離れすぎていて、追いかけっこにすらなっていない。

追いかけても、立ち止まっても、その距離は果てしなく遠く変わることがない。

それでも人は月を見上げる。

たまに流れ星が零れていく。

願いは叶わない。