この世ある限り、あらん限り

今日が誕生日で、28になった。

年ばかり取って、何も変わっていない。

寧ろ、疲れすぎて退化している。

流れのままに生きようとは思うのだが、その流れが解らない。

私の流れは既に終わって、後は沈むしかないと言うのか。

とはいえ、まだまだ死ねそうもない雰囲気である。

今夜は、月が美しい。

月に向かって届かない手を伸ばし続けるような、どうにも愚かしい日々だが。

そこに美しいものがある以上、手にしたいと思うのが人間だろう。

愚かしさの積み重ねが、ついには月に旗を立てたのだ。

望むままに生きろ。

何も叶わなくても。

何を敵に回しても。

どんな時も人は生きるしかない。

いかなる世界に身を置こうとも、その手をあらん限りに伸ばし続けるのだ。