捨てられていく思い出、広くなっていく部屋

まだ正確にいつとは決まっていないのだが、実家を遠からず手放すことは決まっているので、家の片付けが少しずつ始まっている。

20年ぐらい使っていたタンスを、4階(屋根裏部屋)の私の部屋から下ろす。

タンスと言っても、私のタンスには服ではなくて、小説、マンガ、ゲーム、CDなどが山ほど入っているので、とりあえずそれらを部屋にぶちまける。

今でも使う大事なものは引っ越しの際に持って行っているので、今部屋にあるものは実質ゴミ同然である。

ゴミ同然が、山ほどある。

もちろん、昔はゴミじゃなかったんだけどねぇ。

趣味・嗜好ってのは変わるもんで、「何でこんなもん溺愛していたんだろう」って思うこともしばしばですが、人生そんなもんです。

昔好きだった女のいいところが何一つ思い出せないように、感性は絶えず変容し、元には戻れないのです。

“今”と引き換えに、過去を手放す。その繰り返しが、人を先に進めていく。