たまたま勝ってきたに過ぎない

運がいい奴ってのは、自分がたまたま勝ってきたに過ぎないという自覚がない。

勝つべくして勝てる奴なんて、本来はいない。そんな奴、一部の偉人だけだ。

運というのは、実に気まぐれなもので、今までは連勝続きでも、急に負けが込むこともある。

たまたま勝ち、たまたま負ける。そういうもんだ。そこに深い理屈はない。

自分が何かを為しているなどと、驕り高ぶってはいけない。

すべては運の流れであり、勝っている時は幸運の波に乗っているだけだ。

波は変わる。時化もある。

流れは人間には読み切れない。

ただ一切は有無を言わさず流れていき、脆弱な砂の城を一瞬で攫うのだ。