こち亀、40年間お疲れ様でした

こんな日が来るなど、夢にも思わず・・・。

こち亀、40年間お疲れ様でした。

最初に読んだのが、コロコロを卒業後、次に読む雑誌を探してジャンプとサンデーを買い始めた、小学校高学年の頃かなぁ。

ちょうどその頃にアニメも始まって、比較的に馴染みやすいマンガだった。

たまにコミックを買う時もあったが、119巻を最後に買うことはなくなり、好きな作品だけ後でコミックで買うようになったので、ジャンプを買うのも中学時代で終わり、それ以降15年余り、私がまともにこち亀を読むことはなかった。

元々、200巻は記念として初版で買うつもりでいたのだが、まさか連載が終了するなど思ってもみなかった。あの作品は作者が死ぬまで続き、死んだ後もアシスタント達が描き続け、永久に終わらないマンガなのだと信じ込んでいた。

実際、クレしんなどは作者の死後もアシスタント達が描き続けている。そういうマンガは実在する。

そんな訳で、まさに寝耳に水の出来事。普段はこち亀の存在すらも忘れている私でさえ、200巻を記念特装版で買い、ジャンプも15年ぶりに買うことになった。ほんと、にわかで申し訳ない。作者もこんな時ばかり辞めないでとか言うなと皮肉っていたが、まさにその通りである。普段は気にも留めずに生活しているのに、いざ連載が終了するとなると驚きのあまり慌てふためく。あのマンガは本当にいいマンガだったなどと今さら言い出す。私もそういう凡愚の一人である。

でも実際、15年ぶりに400ページにも渡る最終巻を読んで、本当にいいマンガだと思った。何というか、ただのギャグマンガとしてのカテゴリーとしてだけでなく、現代社会の風俗・流行を知るための歴史的文献にすら感じる。

作者が好奇心旺盛であらゆる分野に関心があり、自分としての考えもしっかり持っているから、あれだけ多岐に渡るネタを使いこなせるのだろう。まさに感服の至りである。

こち亀終了後も、次のアイディアが複数あり、まだまだ描きたいというから驚きである。氏の健康を僅かでも尾田に。氏の勤勉を僅かでも冨樫に。それぞれ分け与えて欲しいものだ。

本当に久しぶりにジャンプをちゃんと読んだが、やはり次世代を本格的に担えるだけの大器はまだ出てきていないように思う。いや、もう私も少年じゃないんで、少年が読むとまた違うのかも知れないが、今のところ凄味をビリビリと感じるような、底知れぬポテンシャルを予感させるものはなかった。

唯一、約束のネバーランドというのが少し気になったが、あんまり大人気になりそうな雰囲気はないし、いつの間にかひっそりと終わっていそう。打ち切られずに生き残ったら、後でまとめて読むかも知れない。

ナルトやブリーチなど、私が読んでいた頃から続く連載陣も終わり、銀魂もそろそろ終わりそう。相変わらず、ワンピがトップを走り、極々たまーに再開するハンタが根強くカルト的な人気で、ジャンプを底支えしている感じだろうか。

新しい芽が吹き、やがて大樹に育つには、時間が掛かる時もある。

新しい時代は、新しい時代の感性を持った若人が切り拓けばいい。

後進に道を譲るということもまた、先を行く者の役目なのです。

色々と思うことはありますが、兎にも角にも秋本治氏には感謝と敬意を。

改めて、40年間お疲れ様でした!