それでもまだ物語は続く

検査の結果、最悪のケースだけは避けられた。

少なくとも余命何年とかそういうのはない。

とはいえ、肉体と精神の状態も、置かれている環境の状況も、何一つ好転はしていないんですけどね。現状維持、小康状態、晴朗なれども波高し。とりあえず生きてます、以上って感じ。

生きるべきか死ぬべきか。答えの出ない問答がいつも、疫病神のように纏わり付いていた。死ぬなら死ぬでもう仕方ないと思ってたけど、どうやらまだ生きねばならんようです。自分で死ぬのは楽じゃないからね。

死にきらないくらいに丈夫、何かちょっと恥ずかしい。そんな歌詞もありましたね。ほんとそのまんま過ぎて笑う。なんじゃこりゃ。

どうすんだほんと、この先。

明日、明後日、その先もずっとどうすんだほんと。

本を閉じれば物語は終わるが、目を閉じても人生は終わらない。

栞を挟んでも、お話は止まってなどくれない。

明日は明日の風が吹いて、次のページに物語は進み続ける。