眠れぬ夜と砂を噛む男

砂を噛むような日々が続いていく。

段々だんだん、眠れなくなる。

いっそ砂に埋もれて死んでしまえたらなら、どんなにいいだろうか。

流砂の底に沈んでしまえたなら、どんなにいいだろうか。

どうせ誰も悲しまない。

誰からも必要とされていない。

それでも生きていくなんて、鋼のメンタルが必要だぞ。

病気持ちなのに鋼のメンタルとかいう謎原理。

「生きる」ことがこんなに難しいとはなぁ。

「死ぬ」ことがこんなに難しいとはなぁ。

明日なんて望んじゃいない。

このまま夜でいい。

どうせ明日もろくな日じゃない。

ろくでもない日々が続いていくだけだ。

ただ、砂を噛むような日々が。