通り過ぎていく人たち

みんな通り過ぎていく。

時には呼び止めたかった。

時には抱き止めたかった。

でも俺は通り過ぎていく人たちを黙って見送るしかなった。それしか出来なかった。

まるで自分が透明人間になってしまったような気分になる。

俺という人間は本当に存在しているのか。

この地球に存在していていいのか。

答える者も、応える者もおらず、今日も目の前を通り過ぎていく。