夕食後の服薬が完了。
今日なんか若い奴らの帰りが早いんですかね。
何度もアニオタの出身校の奴らとすれ違った。
あの学園といえば街一番の進学校。
地元民で知らない者はいない名門校。
高校に歩いて通うとかマンガの世界ですよね。
いつも学園前のファミレスを使うので、待ち合わせのメールで~学園前の~と説明がしやすくて助かっている。
そんな由緒ある学園になぜあのアニオタが!?
あいつはむかつくけど、地頭がいいんだ。
あんまり勉強をしなくてもテストで点が取れちゃうタイプ。
そしてあんまり勉強をしないくせに、けっこう有名な大学に入れちゃいました。
さすがのアニオタ君も大学では苦戦したようです。
大学を卒業するのに7年もかかりましたから。
そりゃそうだよね。
風が吹いたら遅刻して、雨が降ったらお休みで、そういう感覚。
最終的には学校にも行かず、家でエロゲをひたすらやり続けるというキチガイじみた生活。
あいつが卒業できた最大のラッキーは、卒論を書かなくてもいいということ。
本人に訊いたらやっぱり言っていましたね、卒論があったら無理だったと。
だってあいつ現代人の若者なのに、パソコンのキーボードを指一本で打っていましたからね。
はぁ?
俺だって当時からキーボードを見ずに両手で打てていたよ。
一本指打鍵?
あいつの感覚は常人には理解不能。
仕事でも相変わらずのようです。
あいつは努力を知らんのか?
地頭だけで人生を生き抜いていく男。
─完─
いつも若者と違う時間帯に行動しているので、全く普段は会わないんだけど。
今日は女子高生とマンションのエレベーターが一緒になり、何を焦ったのかボタンの階数を間違えてしまい、当然の顔をしてその階で降りて、2階分階段を使いました。
おしまい。