風が淋しげに吹くだけ

久々に本でも読もうかと思って。

海外の薬草まじないを読もうかと思ったらない。

今読みたくない方のやし酒飲みはすぐに出てきた。

なんでなの?

サラダ記念日も買い直したし。

なんでどっかにお出かけするの?

どうしてなの。

意味が解らない。

本を積んでいるテーブルをひっくり返したけど、どこにもない。

なんで?

どうして?

なくしものは、どうして消えてしまうのですか。

どうせなら、わたしを見つけてくれなくていいのに。

忘れてください。

本と一緒に消えるのです。

もう、ページは残されていない。

消え去る物語は、消える瞬間を誰も知らない。

わたしがどんなに叫んでも。

二度と戻っては来ない。

さようなら。

どうして、さようならなのかも知れないけど。

失う。

失い続ける。

最後には自分も失って。

風が淋しげに吹くだけ。