束の間の休息

今日は、学校でディズニーシーに行く日だったんですけど、ああいった人の多い所って大嫌いなんで、欠席。

明日は介護技術もあるし、今日は束の間の休日を楽しむことに。

あまり平日に本を読む時間がないので、こういう時に一気に読みます。

安部公房の『R62号の発明・鉛の卵』を読了。
表題作2編を含む、全12編の短編集です。

新潮文庫のを読んだんですけど、何で表題作を一編にしないんですかね?
CDでいうところの、両A面的な位置づけなんでしょうか。
シングルだけで勝負しなさいっ。

彼の作品は、いわゆるシュールレアリスム(超現実主義)的な傾向が強いですね。いやはや、どうすればこんな物語が書けるのか、彼のセンスには脱帽です。

作中にマルクスの引用で、非情に興味深いものがありました。

犯罪者は犯罪を生産するばかりでなく、刑法を、刑法の教授を、教授の講義本をも生み出す。更に、裁判官、法廷、刑事、陪審員をも生産する・・・etc

なるほどなぁ、という感じです。犯罪者があってこそ、成り立つ職もたくさんある訳で。世界から犯罪が消滅したら、食いっぱぐれる方もたくさん居られるだろうなぁ、とw

犯罪も、社会発展に一役買ってる訳ですね。

視点を一つ変えてみるだけで、こういう解釈の仕方が出来るというのは非情に興味深いです。

多角的な見方が出来るようになれば、世界はぐっと面白さを増しますね。