記憶の海を、折れかけのオールで逃げ出す

忘れたいことは、だいたい忘れられない。

覚えたいことは、こんなにも覚えられないのにね。

ふと気づけば、記憶の海に浮かんでる。古いのも、新しいのも、こんなのもあったな・・・なんてのまで散らばってる。

いつまでも此処に居てもしょうがない。先に進まなければ。

津波のように押し寄せてくる過去。少しは大人しくしてくれよ、一々振り返ってる余裕はないんだ。

一秒先のことだって解りゃしない。もしかしたら死ぬかもしれない。誰にも解らない。というか、知る必要もない。

そういえば今日は、バレンタインデーだってね。

私を理解できる女がこの世界に本当にいるのかって、近頃は真剣に不安になるよ。

個性というお洋服は、目立たない方がいい。皆と一緒が一番楽さ。

まぁ、普通であることは、とうの昔に諦めたけどね。

普通じゃないなら、普通じゃないなりに生きていけばいい。私は私が見出した真理を握りしめて、やりたいようにやっていく。

自分という旗を掲げて、どこかを目指すんだ。生まれてしまった以上は、先へ進み続けるだけ。