レベル23、最後の試練

また日曜、ディナー出てくれってうるさくて。

以前は高校生で深夜できなかった連中が、今は深夜に入ってくれてるという恩もあり、もう一度ディナーに戻ることになった。日曜限定で。

喧嘩しまくって、揉めに揉めて――――もう二度と仕事することは無いと思っていた、ディナータイム。

私が入っていた当時とはメンバーもだいぶ違うし、うざい奴らは結構いなくなった。

割と最近は、学生たちとも仲良くやっている。ただ1人を除いて、だが。

高校生で経験が浅い割には、最初から仕事が出来る奴だった。今やディナーのリーダーだ。

文字通りの、犬猿の仲。

お互い、プライドが高くて、意地っ張りで、納得がいかない事に対しては一切妥協しない。

一度入った亀裂は、いつの間にか修復不能なまでに大きくなってしまった。

同じだけ傷つけて、傷つけられた。そう思う。

本当は年齢差から考えて、私が折れなきゃならなかったんだろう。いかに自分に正当性があり、向こうに非があったとしてもだ――――

私には、私の。向こうには、向こうの。互いの正義がある。それは、押しつけられるもんじゃない。

私は私で、やっぱり未熟だった。

今だって、まだまだだと思っている。

自分が未熟だと思えるなら、その分だけ伸びしろがあるのではないか――――

今の職場で働くのも、そろそろラストスパートだ。

後悔の無いように、自分を信じて。

やれるだけ、やってみる。

結果がどうあれ、だ。