次の桜が咲く頃には

2011年12月31日の、18時を過ぎて。

まさか、こんな気持ちに成るとは思わなかった。

全ては、この前に見た夢が原因だ。

私は、基本的には他人がどう成ろうが知ったこっちゃないっていう、人並みの感情が麻痺している人間なんだが・・・。

この世界でたった1人だけ、幸せに成って欲しい人が居る。

絶対に、不幸に成って欲しくない人が居る。

いつの時も、笑顔であって欲しい人が居る。

今まで、生きて来て――――

こんなに・・・真面目で、一生懸命で、ひた向きで、優しい人は、他に知らない。

私にとって、革命的な出来事だったんだ。

もう、忘れようとしていたけど。

あの夢を見てから、一気に感情が再燃してしまった。

・・・。

このまま人知れず辞めたいんだけど、もし送別会をやる事に成って。

禁酒している私も、その時ばかりは飲まない訳にはいかないから。

酔った勢いで、何を言い出すか・・・どんな行動に出るか・・・。

あの子が来てくれる、保証もないけどな。

・・・。

良く解った。

一緒に居たい人の基準は、ただ一つだけ。

心の底から、その人の幸せを願えるかどうかって事だったんだ。