新鮮味

子供の頃の記憶が、往々にして良いと思えるのは。

全ての事柄に対して、初めてだったから。

何をやるにしても、どこへ行くにしても。

年を重ねて、二十歳も過ぎて、大人に成って。

あれも、これも・・・何度目、何十度目。

いい加減、飽きたっていうね。

初めての気持ちは、もう思い出せない。

昔は良かったって、ぼやくだけで終わってしまう。

恋愛も同じで、ふとした瞬間に。

「私は一体、この女の何を好きになったんだろう・・・」って、夢から覚めるみたいに。

やれやれ。

・・・。

私は、いつだって迷っている――――

何となくこのまま、怠惰に無為に時を過ごしていくのか。

考えられ得る、行動でき得る、あらゆる手段を尽くして、楽しもうとするのか。

2つに、1つ。

人間関係の難しい所は、自分だけが頑張ってもどうにも成らん事。

他者がどう考えるのか、どう動くのかによって、大きく左右される。

面倒な事を、自ら増やしてどうするって、思う事もあるけどなぁ・・・。

何も行動しなければ、何も始まらない。

・・・当然だわな。

何も始まる事を望まないなら、何も行動しなければいい。

ふむ・・・。

私がクズだと思う人は、誰かにとっての大切な人。

誰かがクズだと思う私は、誰かにとっての大切な人。

他者を許す事、認める事、何て難しいんだ・・・。

だからこそ人は、人と関わる事でしか、成長できない。