惰性で延長戦

燃え尽きたって、何回言えば気が済むんだろうね。

といっても、実際そうなんだから仕方ない。

最近、味覚が鈍って来たかもな。

砂を噛むような・・・そんな感じか。

ジャンクフードなんて、気休めにもなりゃしない。

燃えないよね。

とにかく、燃えないよね。

だから燃え尽きたって言ってんだよ、馬鹿みたいに何度も。

情熱に確かな火が灯るだけの、滾り立つ感動がない。

余命幾許もない老人の方が、私よりは出来ることがあるんじゃないか。

・・・。

惰性で延長戦。

やる気の無い投手が、適当な感じで球を投げて来る。

やる気の無い私は、気だるくバットを構える。

瞬間的に、スイッチがバチンとオンに切り替わる時もある。

それは全くの偶然で、何の脈絡も整合性もない。

「・・・いや、でも気のせいだ」

勘違いだったとしても、思いっ切り振ってみたらいいのに。

“闘志無き者は去れ”

いつか見た景色に、そんな垂れ幕があったような。

三振して、目が覚めた。