言葉の話8

毎年発表される流行語大賞は、見事に誰も使っていなくて笑う。

神ってるでしたっけ?そりゃ、一部の人は頻繁に使ったのかも知れんけど、ほとんどの人は言葉すら知らんがな。流行語大賞が発表されてから、「そんな言葉あるんや!(ネタとして)おもろいから使ったろ!」って感じで使う人は微増する。

まぁ、本来であれば、今年の流行語大賞は、ポケモンGOか、君の名は。じゃないでしょうか。それ以上に流行ったものってないでしょう。

相変わらず、世間と乖離した選考委員の感覚は笑える。今の時代についていけていない人に、今という時代を語る資格はない。老害は速やかに席を立ちなさい。

個人的な感覚でいけば、今年あるいはここ数年で急に流行りだした言葉は、「ほぼほぼ」でしょう。

最初に聞いた時は、私も何やその言葉!?と思ったけど、今では割と普通に見聞きするし、自分自身もたまに使うようになった。

ほぼの強調系でしょうか。ほぼが95%なら、ほぼほぼは99%みたいな。

同じ言葉、同じ意味合いの漢字を繰り返すものはよくあるので、その新種といえるでしょう。

よく、「そんな日本語はない!勝手な造語は許さない!」とか言い出す奴がいるけど、全ての言葉は例外なく造語なので、日本人が発話する言葉は全て日本語なのですよ。

何をやってもいいとは私も思わないし、個人的には品のある言葉の方が好きだけど、今現在最も多く使われている最先端の言葉に対して、頭ごなしにノーを突き付けることをしてはいけないのです。

子供に罪はない。子供は突然変異で悪くなったりしない。変わったのは子供を取り巻く環境であり、その環境を作ったのは大人であり、大人の質が下がるということは、社会全体のレベルが下がっているともいえる。

自分自身の愚かさを省みることもせず、若い世代だけを叩くことは許されないのです。

あなた自身もまた、己の扱う一言一句に対して責任を持たねばならない。

あなたが言葉を蔑ろにするなら、それを見た子供もまた言葉を蔑ろにするだろう。

言葉は常に、心の文化レベルを反映している。