楽園の回想録

しかしあの頃は本気だったなぁ、めちゃくちゃマイミク増やしまくってたもんな。その中の何人かとは本当に仲良くなれたと個人的には思ってる。訊いてもないのにメールアドレスや電話番号をメッセージで送ってくれる人もいた。一時とはいえ、あの頃の俺には確かに需要があった。今はゼロだが。そんな時代もあったのねっと。by インターネット。今じゃ考えられん。今の孤独からは考えられん。あの頃は確かに「人」がいた。たくさんいた。だから俺は「人間」でいられた。今はもう人はいない。俺は少しずつ人間ではない異形の存在へと変わっていく。楽園の跡地で俺一人だけが残された。