詩のいいところは、平気で嘘がつけること。
歌詞だって嘘ばっかりでしょ。
なんでもかんでも本当のことばかりを書いていたらネタ切れになる。
俵万智はおそらく実体験ばかりを書いていて凄いと思う。
俺の詩は空想の世界に向かっていくのでリアリティはない。
そこに出てくる少女は存在しない。
俺に少女の知り合いなんている訳がない。
そうやって平気で嘘をつく。
べつに悪いことではないんですよ。
フィクションなんて嘘の塊ですから。
きれいな嘘をつく。
誰かが嫌な思いをしないような嘘をつく。
空想の世界ではなんでも起きる。
光を信じる時、闇が生まれる。
何かを信じるということは、何かを信じないということだ。
この海のように何かを信じることも何かを信じないこともしない存在になりたい。
海は黙っている。
過去を攫って。
未来を渡して。