素面

薬を飲まなくなってから、調子の良い時と悪い時の落差が激しくなった。

だが、緩やかに完治の方向へ向かっている。

そもそも、迷いや不安を抱えずに生きるのは不可能なのであって、それらと如何に上手に付き合っていくかって話だよな。

好調と不調をセーブしていた薬を取っ払った今、すべての感情が“私そのもの”と成った。

制御されない、ありのまま。

私は私を取り戻した。

薬や酒に頼らざるを得ない時もあるが、基本的に人生は素面で生き抜くもの。

堆積する過酷に押し潰されそうに成っても、あるがままの自分を信じながら。