幸せすぎて幸せじゃない

いやぁ、お喋りお化けが夢の中に出てきたよ。

お喋りお化けの記事を書いたからかな。

俺はずっと言えなかったことを言ったよ。

「お前は恵まれた人間なんだ。それを自覚しろ」

あいつは下を向きながら小さい声でぶつぶつ言っていたけど、聞き取れなかった。

あいつは頭がいいだけで十分すぎるほど恵まれているんですよ。

まぁ、とはいえ学校のお勉強が得意なだけで、もっとレベルの高い本当に頭のいい人たちとは違うけど。

でも、学校のお勉強ができるだけで十分でしょ。

人生の導入部分はそれだけでオールオッケー。

実際いい大学にも受かった訳だし。

その後のことについては憐れむ部分もある。

俺も人間なのでね。

でもべつにいいでしょ。

そこまで行けない俺みたいな人間もいる訳だから。

恵まれすぎていて自分が恵まれていることに気がついていないんだな。

日本に生まれただけで恵まれているみたいなもんです。

それを忘れている。

人間なんて頭がよくて最低限のコミュ力があればそれで何一つ問題などないのに。

今以上に何を望むんだ?

何がどう不幸なんだ?

人間関係が嫌だったら縁を切れよ。

会社以外は縁を切れよ。

あとは何が不満だ?

鬱なのが不満か?

正社員として働けているのに?

はぁ?

意味不明。

お前は十分に恵まれている。

お前の代わりに俺が不幸になった。

人生は椅子取りゲームだから。

お前みたいな恵まれた奴のせいで負けたんだよ。

必ず誰かが負けるようにこの世界はできているからな。

必ず誰かが……。